2011年6月アーカイブ

<駆動回路6>

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九州では夏本番のような蒸し暑い日が続いていますが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。
体調管理には十分お気をつけください。

先日、香港に旅行した時にXO醤という有名な味噌タレを買ってきました。
干しエビや貝柱、唐辛子などいろいろな薬味が入った高級合わせ調味料です。
中華系の炒め物を作る時には、これがまた魔法の調味料となりますが、
今回はチンゲン菜とシーフード炒めを作ってみました。

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さて、私は料理好きというのもあり、ブログにいろいろ作ったものを載せさせて
頂いています。料理は一見、回路設計のお仕事とはまったく関係なさそうに見えますが、
いろいろ共通点があるような気がするので少し考えてみました。

  • 基本的な知識は必要ですがやってはいけないルールは特に無く、結果美味しければ良いし、
    結果的に回路がちゃんと動作すれば良い。
    → 両者共これが一番の目的で当たり前のことですが、なかなか旨くいかず
      失敗を重ねながら上達していくものではないでしょうか。
      ただ適当に作っても美味しいもの、ちゃんと動作する回路はできません。
      知識、経験を積み重ねてより良いものができるのだと思います。
  • 素材の組み合わせの妙、インスピレーションが共に大切。 
    → 基本的な素材を組み合わせるのは料理も回路設計も同じような気がします。
      回路設計の場合は、食材が種々のデバイスに置き換わりますが、経験ばかりに頼って
      同じことをやって行ったのでは新しい結果も生み出せず、感動も薄くなります。
      チャレンジ、新しい発想を考え続けることも大切かと思います。
  • 料理は出来上がりの見た目が重要ですが、集積回路設計も同様にレイアウト(実装)の見た目が重要になります。
    → 見た目が美しいと食欲をそそりますし、目で味わうとさらに食べた時の美味しさは
      倍増します。
      設計にとって回路図も重要ですが、アナログ回路の場合は特にレイアウトが重要です。
      良い特性を出せるかどうかはレイアウトによって左右される場合が多いです。

といろいろ上げてみましたが、やはり料理の楽しみは食べてくれる人の美味しい顔を見れることですし、また開発においても設計した回路が旨く動作し、お客様の喜ぶ顔を見れることが達成感へ繋がります。

少しでも多くの喜ぶ顔を周囲に作っていければなあと思う今日このごろです。

 


<駆動回路6>
だいぶ前に駆動回路の分析が中途半端になっていたので続編を書こうと思います。
容量性負荷を安定して駆動する回路ということで、電流源とアンプと帰還容量を使い
ましたが、図1の等価回路を式①にて伝達関数を近似しました。

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<図1>  出力回路の等価回路


 

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この伝達関数ですが、周波数軸上としては分母にs及び1+sτがあるため
2次の積分回路の動作となりそうな予測はできますが、分子にも1+sτがあります。
よって、イメージを作るためにCf=Coとすると

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となり、時間軸上で表すと下式となります。

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これはステップ応答としては

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となります。
よって、出力のスルーレートは入力電流Iiと帰還容量Cfで表せますが
負荷容量Coの影響を考えるには①式を時間軸上で分析しなくてはいけません。
①式の入力電流Iiに対するステップ応答を求めるため、ステップ応答の周波数軸上
での表現1/sを掛けます。

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時間軸上で分析し易くするため、懐かしの部分分数展開を行います。

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と置くと、

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④に代入すると

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 ここで逆ラプラス変換を行うと

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となります。
この式の分析はまた次回にしますが、なにぶんにも計算能力が錆付いているため、
なにか間違ったところ等あればご指摘ください。

今年も皆様のおかげさまを持ちまして、
沖縄へ社員旅行をさせていただきました。

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毎年、この時期に社員旅行で沖縄を訪れますが、今年も梅雨の雲をディークルーパワーで
吹き飛ばし最高の天気でした。

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わが社の旅行会では、大イベント大会、大運動会は恒例の行事となっていますが、
その中の一種目である水泳の部の一コマです。
海は波もなく最高のコンディション!当然ながら体育会系なので順位を争いますが、
陸の上でのみなさんの体型を見る限り想像できないような、見事な泳ぎっぷりで
たくましかったです。

また今回、夜の部の大宴会ではバーベQを行い筆者も焼き手として手伝いさせていただき
ましたが、ホテルの方々、食材の準備、サポート等いろいろとありがとうございました。
美味しいお肉と最高の泡盛を頂きながら、昼間のイベントの表彰会を行い盛り上がりました。

最後の締めはこれまた恒例となっている島唄ライブで歌って踊っての大フィナーレでした。
沖縄の海と空にみごとに溶け込む、三線の音色と島唄の歌声、
一昨年に引き続き、2回目となりますが島唄の演奏ありがとうございました。
今年もまた良いリフレッシュをさせていただきました。
すばらしい夕日と沖縄のみなさまに感謝です。

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<アンプ設計(番外編3)> 

トランスインピーダンスアンプの設計ですが、構成としては電流を電圧に変換する機能なので図1の様に広帯域の反転アンプの入出力に抵抗Rfにより帰還をかけた構成となります。前回、このAMP部の等価回路を考えましたが、帰還抵抗Rfを加えた等価回路を図2に示します。

 

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 <図1>  ブロック構成

 

この負帰還回路の帯域や安定度を分析するため、クローズループをオープンループにして
信号の一巡ループの周波数特性を検討する手法は以前に説明しました。
オープンループにするためにはループ内のあるノードをカットする必要があります。
理論的にはどのノードをカットしても同様の結果となりますが、気をつけなければいけない点としては、切ったノードの状態をクローズの状態と同様にする必要があります。
具体的には切ったポイントの入力や出力ノードにクローズと同じ状態になる様なダミー回路を挿入するなどです。
今回は概略で計算したいため、それらの影響無視できるようにするため、インピーダンスの低いところと高いところが繋がっているノードをカットすることとにします。
アンプの出力バッファQ2と帰還抵抗RFが接続されるところが低いインピーダンスとなるため、図2の×のポイントをカットし、①を入力、②を出力としてオープンループの周波数特性を考えます。

 

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 <図2>  等価回路

 

オープンループの周波数特性を解析するにあたって、図2の下に前回検討したRCの定数
を示しましたが、残っているRf、Cinの値を決めなくてはいけません。またループ内で
カットオフ周波数fc1、fc2、fc3が発生するノードを矢印で示していますが、ベース接地Q4のエミッターでの帯域は非常に高いので無視しています。
fc2、fc3は前回概算しましたが正確に計算すると


 

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となります。
fc1はRf、R1、Cinで決定され下記式となります。

 

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RfとCinはトランスインピーダンスアンプの帯域を決定します。 
よって帯域を高くするにはRf、Cinを小さくすれば良いですが、ループの安定度も劣化するため注意する必要があります。
ここでCinはデバイスの入力容量、パターン容量などの寄生素子に対して影響を受けないようにしたいため、10pFとします。
次にRf>>R6としてオープンループの周波数特性μβ(s)を式で表します。


 

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前回計算よりR2はRfを使って表わせるので

 

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となります。
この式よりRfを変数とし、1kΩ、2kΩ、4kΩと変化させた時の利得、位相特性を図3に示します。
利得特性が0dBと交わるポイントがクローズループの帯域となりますが、その周波数での-180degまでの位相余裕を数値で表しています。
Rfが1kΩとすると帯域は伸びますが位相余裕としては40degとなっています。
通常、位相余裕は45deg以上欲しいところなので、Rfは2kΩ程度が適度な値でしょうか。
また、この時の帯域は640MHzとなります。

 

20110606_10_yamamoto.png  <図3> オープンループの利得(上)、位相(下)特性