<インピーダンスマッチング>
記念すべき第1回は
<インピーダンスマッチング>です。
最近、デジタル回路の動作速度が速くなってきて、今まで考えていなかった問題に直面する
エンジニアが増えて来ていると思います。その一例にインピーダンスマッチングと言う問題
があるかとおもいます。(RFなどの)高速アナログを仕事にしている方には当たり前のことで
すが、デジタル回路を中心に仕事をされている方には、悩みがひとつ増えてしまったことに
なります。
インピーダンスがマッチングしないと・・・何が問題なの?
学術的には「伝送線路の特性インピーダンスと終端抵抗のインピーダンスが整合しているこ
と」と書いてあったりするのですが・・・何を言っているのか理解しがたいものがあります。
でもなぜ、インピーダンスマッチングが問題になるのでしょうか。インピーダンスが整合
(つまり一致)していないと何が起こるのかと言うと”反射”が起こります。
つまり、今まで伝送路を通ってきた大事な信号が反射し受信する回路に信号が伝わらなくな
り、エラーや誤動作が発生するから問題になるのです。
それでは、なぜ反射するかというと・・・
ちゃんと説明するには難しい計算式を沢山使わないといけないので簡単な例で説明しようと
思います。
長いロープ(出来れば柔らかいほうがいいです)を用意して床に一直線に伸ばして置きます。
ロープの端を持って、もう一方の端に”1”を伝えるつもりで勢いよく持ち上げてすぐ下げ
ます。そうすると、ロープに”山”ができ、これが反対の端に向かって走っていくのが見え
ると思います。反対の端に届いた時に何が起きるかよく観察してください。
”小さい山”がちょっと戻ってきませんでしたか? これが”反射”です。
今まで、ロープを伝ってきた信号(山)が急にロープが無くなってしまうので、行き場を失
って戻ってきたのです。つまり、今まで信号を伝えてきた媒体の状態が急に変わるとそこに
は反射が発生します。これは、電気信号だけではなく"音"や"光"でも一緒ですし、人間だっ
て急に周りの環境が変わったら後ずさりしたり、戻ったりしませんか?
では、整合するには・・・
"山"にロープが切れていないように見せればいいのです。感覚的な話で申し訳ないですが、
ちょっとしたばねでロープを床につないであげると・・・'山'はばねに吸収されて戻ってこ
なくなる(と思います)
アナログ回路設計は難しいとか、高速動作は理解しにくいとか良く言われます。
でも、アナログ回路は我々身の回りに「自然」という非常に優れたお手本があり、その真似
をしているだけに過ぎないのでは?スケール(時間軸を含めて)が違うだけでないか?
と思う事が多々あります。
”アナログ”の語源は、英語のanalogy(類似性、類似学)で、類似しているから相似形や
「連続している」と言う意味へ変化したと聞きます。つまり、連続した信号を扱うからアナロ
グ回路なのですが・・・連続しているのは信号だけではなく、電子回路で起きている現象が
我々の回りの自然と密接な関係にあり、まさに「連続している」のでは?と感じている今日
この頃です。
第1回目はなんだか感覚的な話になってしまいましたが、次回はもう少しテクニカルな部分
も織り交ぜて生きたいと思います。

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