<DFF(その5)>

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先月、早めの夏休みをいただき、New Yorkに行って来ました。
その旅で感じたことを少し書きたいと思います。

横浜のランドマークタワーを見慣れているので、摩天楼などたいした事は無いと思っていたのですが・・・その高層ビルの密度には驚かされました。
 

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横浜と違って、マンハッタン島は岩盤が古く、7億年ほど前にできた安定陸塊の岩盤層になっているとのことです。地殻変動もない古い岩盤なので、地震も殆どない事がさらに高層ビル建設に拍車をかけたのだと思います。
我先に空を目指すビルは、光を求めて枝や葉をのばす深い森の様に感じました。

  

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高層ビルの根元は、夏休みということもあって、USAの地方や海外からの観光客でごった返していました。そんな中、VIPを乗せたリムジンがクラクションを鳴らし続けながら、人ごみやタクシーを押しのけて前に前に進んでいく(写真上)のを見て“嫌な感じ”を受けました。
この町ではお金がすごく重要で、その為にはたいていの事は犠牲にすると言った“嫌なエネルギー”に溢れている印象を受けたのは、僕だけでは無いと思います。

 

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泊まったホテルは、マンハッタンの中央から少し西側にずれた所にあり、あまり治安が良いとは言えないエリアでした(後で知ったのですが(汗))。
食事はホテル近くの24時間営業のコンビニ(写真上)でサンドイッチやお菓子を色々と買い込んで、ホテルで済ませるパターンが多かったですが、意外とおいしいしボリュームもあり、十分満足でした。
このお店の店員は(おそらく)メキシコ人で、顔は怖いのですが話すと意外とやさしく、2度目に行った時は“日本人?”、“何しにきた?”などと話しかけてきたので、“日本人だよ”、“夏休みで観光に来た”と答えたら、“ここらは日本人が来ないから、珍しいよ”、“昨日このサンドイッチ買っただろ? こっちのバーベキューも美味いぞ”などと・・・そのバーベキューは重そうなので避けていたのに、買って帰ることになりました・・・意外と美味かったです。

New Yorkは、リッチで冷酷な摩天楼と、お金は無いけど暖かいコンビニがある町が、通りひとつで背中合わせになっていて、でもこれらが交じり合う事は無いだろうと感じる街でした。

最後に、お休みの間フォローしていただいた仲間に深く感謝いたします。
ありがとうございました。

 

今回は、セットアップ・ホールドタイムについて触れたいと思います。

DFFの役目は、

「入力されたデータを意図したタイミングで‘1’or‘0’に判別する」

です。(1ビットのA/Dコンバータとも言えます)では、どのタイミングで判別するか?と言うと、“マスターラッチが入力されたデータをラッチするタイミング”で判別が行われます。
CLKの“立上り”や“立下り”と表現することが多いのですが、動作原理からは“マスターラッチ回路がデータをラッチする時に、‘1’、‘0’に判別しています。

‘1’、‘0’に判別することも重要な役目なのですが、DFFの出力データは“意図したタイミング”で出力されることも重要な役目です。
つまり、判別するCLKのエッジを変化させることで、データが変化するのタイミングを変えることができます。

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図 1の様にDFFに入力するCLKの位相(エッジのタイミング)を変えることで、出力Qのデータが変化するタイミングを変えることができます。
この仕組みは、入力されたデータの変化するタイミングを、自分の都合の良いタイミングに変更する事に使われ、デジタル電子回路のあらゆるところに使われています。

ではこの機能に制限はないかというと、残念ながら制限があって、それが
“セットアップ・ホールドタイム”
です。

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図 2は、DATA(10交番)とCLKの周波数をわずかにずらしてシミュレーションした結果です。(回路は前回の図4です)
出力Qの様子がおかしい(10交番が出ていない)箇所があります。
この部分を拡大してみると、

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上の図は、DATAが変化する直前にCLKのエッジが来るようになった場合を示しています。
①と②では正しく動作していますが、③では正常な動作ができていません。
データの変化に対してどのくらい前にCLKエッジがいるかをホールドタイムと言います。
CLKエッジが入力されマスターラッチ回路がデータをラッチする、つまりホールド(つかむ)のに必要な時間です。この時間を確保した後に入力変化させないと、ラッチができずに正しい動作ができなくなってしまいます。

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逆に上の図は、DATAの変化直後にCLKのエッジが来るようになった場合を示しています。⑥以降では正しく動作していますが、④では正常な動作ができていません。
データの変化のどのくらい後にCLKエッジがいるかをセットアップタイムと言います。
データが変化した後、ラッチの準備が整うまでの時間、つまりセットアップ(準備)の時間です。この時間を待ってやらないと、マスターラッチ回路が十分な準備ができず正しく動作できなくなってしまいます。

セットアップ・ホールドタイムを確保しないとDFFが正しく動作しないので、DFFの出力Qはどうなるか分かりません。上のシミュレーションの様に‘1’や‘0’になってくれれば良いのですが、場合に依っては‘1’‘0’の繰り返しが出力されたり、最悪の場合は、中間電位でとまってしまう場合があります。
DFF出力に余計な10交番が混じったり、中間電位でとまってしまうと後段に及ぼす影響は計り知れません。特に中間電位と待ってしまうと後段のデジタル回路に貫通電流が流れ、デバイス自体にダメージを与えかねません。

こう言った現象を“メタステーブル”と言います。
メタステーブルの一番厄介な所は、必ず発生するとは限らないからです。
また、電源電圧や温度、トランジスタのバラツキや入力データ/クロックの波形などにも依存し、回路設計で「メタステーブルの発生を100%防止することは非常に困難」です。

この厄介な現象を確実に防止するには、セットアップ・ホールドタイムをきちんと確保することです。その為には、入力データの変化タイミングとクロックエッジの関係が確定していなくてはなりません。つまり、同期式の回路でなくてはいけない事になります。
しかし、実際には全ての回路を同期式に設計することが出来ず、外部との接続で必ず非同期の部分(例えばリセット回路など)が出てきます。

次回は、このメタステーブルが発生しても、その波及度を最小限にとどめるための回路を紹介したいと思います。

 

<DFF(その4)>

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暑い日が続いて夏真っ盛りです。夏と言えば“花火”
今年も横浜港で神奈川新聞や、開港記念の花火大会が開催されました。

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この花火の写真を撮るのは、結構大変なのです。

花火は夜の撮影なるので三脚は必須です。できるだけ前に出て、余分な人の頭などが写らないようにするためには、まだ明るいうちに場所をキープしないといけません。

まず、どこにカメラを向けるか?
事前に打ち上げ場所を調べておいたとしても、当日の風の向きや様々な状況に依って変更されている場合もあります。
結局は実際に打ち上げた花火を見て、向ける方向を確認します。

ピントはどうするか?
真っ暗なので、どこに合わせれば良いやら・・・こんな時は、花火を打ち上げる辺りと同じくらいの距離にある船や防波堤の光にピントを合わせて、そのままのピントの状態で画面を狙う方向に向けます。または、目測+マニュアルです。

ズームをどうするか?
これはどのくらいの大きさに見えるかに合わせて、ズームしたり引いたりするのですが、これも実際に打ちあがった花火を見て決めます。

シャッタースピードをどうするか?
発射から爆発までは、1、2、3、4・・・、自分で時間を計って決めます。
だいたい5~7秒くらいにすると、打ち上げられていく玉の線も含めて撮れると思いますが、これも何度か実際に打ちあがった花火で試してから決めます。

絞りはどうするか?
真っ暗の中ではまったく見当が付かないので、何枚か撮ってみるしかありません。
デジタルカメラの良いところは、すぐに出来が分かる所です。
これも何度か実際に打ちあがって花火で何度か試してから決めます。

こんな事をしながらカメラの設定を終える頃には、花火大会自体も終わってしまって・・・結局いいのは一枚も取れなかったなんて事もありました。

最近のデジタルカメラはあらゆる事を自動でやってくれるので、オートのままでも結構良い写真が取れます。でも、マニュアルで自分の目と勘(感)を信じて苦労して撮った写真がやっぱり一番だと思いつつ、今日の技術ネタに行きたいと思います。

 

前回は、“入力CLKのTr/Tfが遅くなるとDFFは誤動作を起こしてしまうので、Tr/Tfに制限をつける必要がある”ことを紹介しました。今回はもうちょっとこの辺りを掘り下げてみたいと思います。

DFFを安定に動作させるには、“前の状態をラッチした後、D1Xが変化する”ようにすれば良いことを前回は説明しました。

  • スレーブがデータをラッチするのは、CLK2の立下りが決めています。
  • マスターが新しいデータを取り込むのは、CLK3の立下がりが決めています。

つまり、前の状態をラッチした後に、D1Xが変化するようにするには、CLK2の立下りの後にCLK3の立下りが来れば良いことになります。


 

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ここで気になるのは“立下りを遅らせると立上りも遅れるが・・・良いのか?”ということです。

  •  スレーブラッチが新しいデータを取り込むのは、CLK2の立上がりが決めています。
  •  マスターラッチがデータをラッチするのは、CLK3の立上がりが決めています。

なので、スレーブが新しいデータを取り込んだ後に、マスターがラッチする事になります。


 

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前回の回路に思いっきり遅延回路を追加して確認してみたいと思います。


 

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入力データは雑音の影響を分かりやすくするために小さくし、雑音を入れました。
図 3の結果を見ると、CLK2の立上り~CLK3の立上り間、出力Qに入力Dの雑音がそのまま出力されてしまっています。

これは、スレーブが取り込む新しいデータにラッチがかかっていないために入力がそのまま出力につながり、入力信号に雑音やヒゲが入っていたら、そのまま出力に出てしまうことになります。これではDFFとしての役目を果たしていません。

 
ではどうすれば良いかというと、マスターがラッチしたデータをスレーブが取り込む。つまり、CLK3の立ち上がりの後、CLK2の立ち上がりが来る必要があります
簡単にいうと、CLK2はDutyを細く、CLK3はDutyを広くすると良いのです。

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処理の順番は、
(1) CLK3の立上り:マスターラッチがデータをラッチ。
(2) CLK2の立上り:マスターラッチの出力をスレーブが取り込み、Qに出力
(3) CLK2の立下り:スレーブラッチが出力したデータをラッチ
(4) CLK3の立下り:マスターラッチが新しい入力データを取り込む

このようにDutyを意図的ずらすクロックはSCF(Switched Capacitor Filter)などで、スイッチを同時にONさせたくない場合などに、よく使います。


 

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CLK回路にNANDと遅延回路を使った図 4の回路で実現できます。
(上記は一例であって、他にもDutyを意図的にずらす回路はあります)

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CLKのDutyを適切に調整することで、入力雑音が出力に出てこなくなりました。
実際のDFFで図 4の様にNANDを使うことは消費電力やサイズの面で不利なので、Pch/NchのL/W長を調整して閾値を意図的に変えて、Dutyの調整をすることが多い様に思います。

次回は、セットアップ・ホールドタイムについて触れたいと思います。

<DFF(その3)>

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栃木県足利市に“足利フラワーパーク”という公園があります。名前の通り花がたくさんある公園で、一年中どの季節でも何かの花が咲いています。

中でも有名なのが“大藤”と呼ばれる800畳分の藤棚を持つ樹齢140年の大樹で、幹の周りは3.6mもあります。満開のときに藤棚の下から見上げると圧巻で感動ものです。

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この大藤は1996年2月、日本の女性樹木医第一号 塚本園長によって足利市の早川農園からこの地に移植されたとのことです。

当時、藤は60cm以上の太さになると移植はできないと言われているのに、この大藤は120cm以上もの太さだったので、切るしかないと言われていたそうです。

インタビューで成功の理由をこう答えていました。
「次の世代に命をバトンタッチすると言う感性や意思があったからだと思います。どうしたらこの木は次の子供や孫の世代にもっと大きくなって、色んな人たちに勇気や感動を与えてくれるだろうかを考え続けました。」

塚本さんの次世代に繋ぐという強い意志を大藤も感じて、不可能を可能にしたのだと思います。

今年も綺麗に咲きほこっていました。来年も、10年後も、そして僕の孫やそのまた孫が同じ場所に立ったときも同じように、いやもっと大きくなって綺麗に咲きほこっている事を想像しつつ、今日の技術ネタに行きたいと思います。

 

 

今回は、DFFを安定して動作させるには、”前の状態をラッチした後、D1Xが変化する”ようにすれば良い事をもう少し詳しく説明したいと思います。

DFFに入れるCLKのTr/Tf を遅くした波形を図1に示します。


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DFFの出力V(Q)の動作がおかしくなっています。クロックV(C)の立上がりだけではなく、立下りでも変化してしまっています。これは、スレーブラッチが正しく動作しなくなっているために起きている現象です。
スレーブがデータを取り込んで(図ではD1Xの“L”を取り込んで)、これをラッチする(32usecのちょっと前のCLKの立下り)事ができず、入力データD1Xの変化がそのまま出力Qに現れてしまっています。

問題の部分を拡大してみると・・・

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図 2の拡大図を見ると分かるように、ほんの僅かですがD1Xの立ち上がりのほうが早くなっています。
本来の動作は、CLKの立下りの後、D1Xが変化しないといけないのですが、CLK波形のTr/Tf が遅くなったため順番が逆になってしまったのです。

D1Xの立ち上がりを遅くするためにマスターラッチ用のクロックを遅くしてみました。

 


 

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 これでうまくいくはずだったのですが・・・

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 残念ながら直っていません(T_T)。何で?と拡大してみると。。。
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まだ、D1Xのほうが早く動いてしまっています。
単純なインバータで遅延を作ったのがまずかったようで、CLK2(遅らせたいCLK)の方が後ろにあるのですが、利得が高くなっているために先に動作してしまっています。
それならばという事で、更にインバータを追加してみます。

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今度はうまく行った様です。拡大してみると・・・

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確かに、D1Xの方が遅くなっています。。。しかし、その差は500psec以下!!
実際の回路では寄生容量など回路図にはないデバイスの影響もあるので、このくらいの差はひっくり返ってしまうこともあります。

以上の様に入力CLKのTr/Tf が遅くなるとDFFは誤動作を起こしてしまうので、Tr/Tf に制限をつける必要があります。

次回は、入力データとクロックの位相関係について触れたいと思います。

<DFF(その2)>

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6月5日、台湾への出張の合間にComputex Taipeiを覗いてきました。
この日は土曜日ということもあって、比較的すいているのかと思いきや、結構な混みようでした。
 

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こういった展示会は、関係する人だけが入場できる仕組み(事前登録など)になっている事がほとんどなのですが、この日は誰でも入場できるようになっていました。
若いカップルやおじいちゃんもチケット (600円くらいでした) を買うために入場ゲートに並んでいるのにはビックリです。

 

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晩御飯を求めて、台北の食堂ともいえる士林(シーリン)夜市のフードコートに出かけました。日本で言うと年末のアメ横って言う感じの混み具合で、色んな匂いと掛け声に圧倒され、台湾のエネルギーを感じた夜でした。

誰もが色んな事に興味を持ち、足を運んでいる(行動している)事が、社会が活発に動いて発展している証ではないかと思いました。

”草食系”が急増している日本は大丈夫か? と心配しつつ、今日の技術ネタに行きたいと思います。
 

 


今回は前回紹介したD-FF回路(図 1)の動作を説明したいと思います。

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ラッチ内のASW(四角いブロック)の中は下の様になっていて、SW端子が‘H’でSWX端子が‘L’のときは、左側の列のTrがONし右側の列のTrがOFFするので、COM端子はA端子とつながります。逆にSW端子が‘L'でSWX端子が‘H’のときは、COM端子はB端子につながります。


 

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ラッチ内のINV(三角のブロック)はインバータです。

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図 1と図 3を使ってマスターラッチの動作から説明します。結構複雑な動きをします(汗)。

(A)CLKが‘L'の時(つまり、CLKXが‘H'の時):
   ASWの端子Aと端子COMが接続し、入力Dが回路内に取り込まれます。
   このときD1,D1X,D1XXの状態が変化し、ASWの端子COMからインバータを
   2個経由した端子B(つまり、D1XX)は、端子A(つまり入力D)と同じ論理になっています。

(B)CLKが‘H'の時(つまり、CLKXが‘L'の時):
   ASWの端子Bと端子COMが接続し、前の状態をラッチします。
   つまりD1、D1X、D1XXの正帰還状態となります。
   この間、ASWの端子A(つまり入力D)が変化しても、ラッチ回路内は影響を受けません。

 

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続いて図 1と図 4を使ってスレーブラッチの動作を説明します。
(マスターラッチとはCLKの接続が逆になっている事に注意して下さい)

(C)CLKが‘H'の時(つまり、CLKXが‘L'の時):
   ASWの端子Aと端子COMが接続し、入力D1Xが回路内に取り込まれます。
   このときD2X,D2XX,D2XXXの状態が変化し、ASWの端子COMからインバータを
   2個経由した端子B(つまり、D2XXX)は、端子A(つまり入力D)と同じ論理になっています。

(D)CLKが‘L'の時(つまり、CLKXが‘H'の時):
   ASWの端子Bと端子COMが接続し、前の状態をラッチします。
   このときはD2X,D2XX,D2XXXの正帰還状態となります。
   この間、ASWの端子A(つまり入力D)が変化しても、ラッチ回路内は影響を受けません。

 

実はこの(D)になる時が一番危険な時なのです。
なぜかというと、“前の状態をラッチする”と“D1Xの変化”がほぼ同時に行われているからです。

安全にするには“前の状態をラッチした後、D1Xが変化する”ようにすれば良いので、
CLKの順番で言うと、

 

“スレーブラッチのCLKの立下り(CLKXの立ち上がり)の後、
 マスターラッチのCLKが立下る(CLKXが立ち上がる)”

 

となります。つまり、スレーブラッチのCLKがいつも早くなるようにしておけば良い事になります。

しかし、実際にはそう単純にはいかない事情があります。
次回はこのあたりをもう少し詳しく紹介したいと思います。

 

 

<DFF(その1)>

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この写真は、毎年恒例のD-CLUE社員旅行のものです。沖縄は今年も晴れでした(^_^)。

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毎年、那覇空港に到着してまず向かうのが“みはま食堂”です。この“みはま食堂”のソーキそば定食は、体を現実の世界から沖縄モードに切り替えてくれるのです。軟骨まで柔らかくなったソーキの美味と、一人で食べきるのがちょっと厳しい量(汗)が沖縄に来たって事を教えてくれるのです。


 

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毎年恒例、浜辺でのD-CLUE大運動会。
今年のビーサン飛ばしは優勝を狙ってちょっと重いビーサンを持ってきたのですが、いつのまにか重さや形にレギュレーションができていたようで、審査委員長に没収されてしまいました。。。(涙)
我が社の審査委員長は厳しいけど、美しいです(^_^)


 

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初日の夜は、毎年恒例のD-CLUE大宴会です。今年は琉球村貸し切りで、大盛り上がり。
三線に合わせてみんなで踊り、今年もまたヘベレケになりました。
沖縄では結局みんな”オリオンビールの歌“で踊るのです。
“こんなに盛り上がる内地の人たちは初めてだ”と琉球村の村長からお褒めの言葉をいただきました(笑)。


 

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社員旅行で第8期に向けて大きくジャンプするエネルギーを満タンにできたのは、石川社長をはじめ、日ごろお世話になっている社員の皆さん、パートナーさん、そして家族のおかげと心より深く感謝しています。本当にありがとうございました。来年もまた、”オリオンビールの歌“で踊るのを楽しみに、頑張って参ります。

 

 

 

今回から何回かに分けて、フリップフロップ(FF)について紹介していきたいと思います。前回の最後に“メタステーブル”と書きましたが、この単語もフリップフロップの紹介の中で説明できたらと思います。

FFというとデジタル回路という感覚をお持ちの方も多いと思いますが、その中では非常に高度なアナログ的な動作が行われています。FFは信号の”1”,"0"を記憶することができるので、カウンターやシーケンス回路などあらゆるデジタル回路に使われています。

FFの基本はラッチ(latch)回路です。単語の意味は“掛け金”で、一度カチッとさしたら抜けなくなる仕組みのことです。これを電気回路では”正帰還“をかけて実現しています。

 

 

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一番簡単なラッチはOR回路の出力を入力に戻して正帰還をかける回路(図 1)です。ORなので一旦出力が”1“に成ってしまうとそのまま元にはもどらず、この状態のままとなります。実際に回路ではこのままでは使えないので元に戻すリセット回路(図 2の左)を追加します。


 

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AND回路やOR回路で構成した回路と同じ動作をNAND回路で構成して、トランジスタ数を少なくした回路が図 2の右です。動作は図 3の様になります。この回路はSetとResetの動作をするのでSRラッチと呼んでいます。

 

 

 このSRラッチを応用して入力したデータを保持する様にしたDラッチという回路(図 4)があります。

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 この回路はSTB(ストローブ)信号が“1”の時間は、入力DINがそのまま出力OUTに現れて、STBを“0”にするとその状態を保持する回路です。しかし、STB="1“のときは入力信号が変化すると出力も変化してしまい、いろいろと問題が発生します(したのだと思います)。

そこで出てきたのが、D-FF回路(図 5)です(やっと本題にたどり着きました)。


 

20100603_9_misaizu.PNGこの回路はトランスファーゲートを使ったラッチ回路を2段直列につないだ構成になっていて、前段をマスターラッチ、後段をスレーブラッチと呼びます。この回路はクロックのエッジのみ動作し、一旦ラッチがかかると図 4のDラッチ回路みたいに入力が変化しても出力は変化しません。したがって、クロックのエッジの瞬間の入力状態を保持することができます(図 6)。これにSET,RESET機能をつけたものが最も多く使われているのではないでしょうか。

 

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次回はこのD-FFの動作についてもうちょっと詳しく紹介したいと思います。


<BGR(その5)>

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今年は春になっても寒い日が多かったせいか、まだ横浜でも桜が楽しめます。
綺麗な花を長く見れるのはいいのですが、冬着をクリーニングに出してしまった事を後悔しました。

 

ご存知の方も多いと思いますが、千鳥が淵は桜で有名です。ここは関東の人気お花見スポットの上位に必ずランクインします。
皇居のお堀沿いに約700m続く遊歩道で、ソメイヨシノや山桜など約260本が遊歩道からお堀に覆いかぶさるように一斉に咲きます。花見には最高の場所なのですが、混乱を避けるためか遊歩道の下でブルーシートを広げて宴会をすることは禁止されています(残念)。この日もものすごい人出で、ボード乗り場は長蛇の列で2~3時間待ちになっていました。
桜のトンネルとなった遊歩道を、ゆっくりと人ごみに流されながら裏から見る桜を楽みつつ30分くらい歩くと、靖国通りに当たります。そこを右側に曲がった所にちょっとした広場(地図参照)があります。ここからだと千鳥が淵を一望できるので、ピクチャースポットとしてはベストではないかと思います。ただ、ここもものすごい人だかりなので、一番前に出るのに30分くらいかかります。。。

 
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じっと我慢してやっとこ一番前に出て、三脚を持って来なかったので、ぶれない様に脇を締めて・・息を止めて・・撮ったのが下の写真です。水面に映える青白くライトアップされた夜桜は、結構感動ものでした。
 

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前回はトランジスタのオフセット電圧が引き起こす問題について紹介しました。
今日は、その対策について触れたいと思います。

オフセット電圧のためループが誤った動作点に収束し、BGR電圧が起動できなくなることを防止するためには、スタートアップ回路が必要になります。

 

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スタートアップ回路はBGR電圧(VBGR)を監視していて、電圧が低いと(つまり、起動できていないと)何らかの方法で、ループが誤った動作点に収束しないようにする回路です。

誤った収束点ではBGR電圧は0.5V程度の非常に低い値となります(前回BLOG参照)。ここに収束しないように強制的に電流を流してやり、オフセット電圧を打ち消せるだけの差電圧がVaとVbに発生するようにしてやります。
図 1ではM9とM10で構成するインバータがBGR電圧を監視していて、閾値(M9とM10のL/Wで調整しています)以下の時はインバータ出力電圧Vstが高くなり、M8に電流が流れます。この電流はPchのゲート電圧を下げ、M6の吐き出し電流を増やし、BGR基準部に流れる電流を増やします。

ここまでくれば、後は圧縮アンプが自動的に正しい収束点まで導いてくれます。
きちんとBGR電圧が起動できた後は、強制的に流していた電流は不要となるので、オフさせます。

図 1でM9とM10で構成するインバータの閾値よりBGR電圧が高くなると、インバータ出力電圧Vstが低くなり、M8に流れていた電流がオフします。


 

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スタートアップ回路に依って、前回のBLOGではBGR電圧が起動できなかった、-5mV、-4mV、-3mVもきちんと起動できるようになりました。

スタートアップ回路には、いくつかの別の方法があります。
BGR電圧を直接監視しないで基準部に流れる電流を監視するものや、強制的に電流を流すのではなく、電圧を強制的に動かすものなど色々あるのですが、

 

(1) BGRの起動がきちんと監視できるか
(2) 強制的に流す電流は十分か(圧縮アンプに負けないか)
(3) 起動後はオフできているか

 

がスタートアップ回路設計上のポイントと思います。 

BGRに関しては今回でひとまず終わりにしたいと思います。

 

次回は・・・“メタステーブル”について触れたいと思います。

<BGR(その4)>

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雨が降るたびに暖かくなり、春の気配を感じる今日この頃です。

春と言えば桜で、日本に生まれてよかったと思う季節です。
忙しがらず、一斉に花を咲かす桜を見に行く余裕を持ちたいものです。

今まで行った印象に残った桜の名所を少し紹介したいと思います。

富士山方面に花見に出かけた帰り、事故で東名が渋滞していたので天気も良いからゆっくり帰ろうと、あちこちに咲く山桜を見ながら国道246号を走っていたときでした。御殿場線の山北駅にさしかかると妙に人が多くなっているので、ちょっと246をそれて駅のほうに入ってみると・・・・・

 

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線路の両側が桜のトンネルになっていて、斜面は菜の花の黄色と緑が鮮やかでした。
せっかくだから電車も写真に入れたいと思っていると、横のカメラマン(恐らくプロ)が、”あと15分“とつぶやきながら、三脚を立てていたので、待つ事に。
電車を正面から狙える橋の上はアリの入る隙間も無いくらいびっしりで、端っこのほうからすこし斜面を降りて撮影しました。
ちょうど風も吹いて花吹雪が舞い、いい感じの写真となりました。

右の斜面に茶色のジャケットを着たカメラマンがいるのが分かるでしょうか。
この人に橋の上のカメラマンから罵声が飛んでいました。
あなたさえいなければ完璧だったのに・・・その場の誰もが思いました。

自分の前しか見えていない人は、周りに迷惑をかけていることに気づけないんだ・・・気をつけよう。

 

 

今日はトランジスタのオフセットが引き起こす問題について紹介したいと思います。
トランジスタのオフセットがあることは、弊社山本氏のBLOG(http://blog.d-clue.com/yamamoto/)の“トランジスタサイズ設計”シリーズでも紹介されていますので覗いてみてください。

 

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物を作るときには必ず製造上のバラツキが発生します。
(コピーすれば同じものが2つ出来ますが、これはデジタル化しているから同じといえるのであって、この世にまったく同じものはないと思っています)

バラツキは回路の特性を大きく変えますが、差動増幅器で特に気をつけないといけないのは入力段トランジスタに発生する“相対バラツキ”です。
これらの製造上のバラツキは、“モンテカルロ解析”でシミュレーションすることが出来ますが、上の図のようにシミュレーション用に電圧源を追加することで簡易的に確認出来ます。

 

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図 2はオフセット電圧をパラメータにして、電源をゆっくり起動したときの様子です。
オフセット電圧が、-2mVより低いときはきちんとBGR電圧が起動できていません。
CMOSトランジスタのVthには5mV程度のオフセットが普通に発生しますので、このまま作ってしまうと半分近くのデバイスはBGR電圧が起動出来ずに不良となってしまいます。

オフセットがあるとなぜ起動できないかというと・・・

 

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BGRの基準部分にオフセットつけた回路だけのシミュレーションをしてみると分かります。
(オフセットはアンプの入力段のトランジスタに発生するのですが、等価的に基準部にオフセットが発生し、アンプは理想的に出来ているとしたほうが、わかり易いです)

 

 

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VBGRに電圧を加えたときに各部の特性は上の図の様になっていて、VaaとVbが等しくなる点で収束します。(VaaとVbが等しくなるようにアンプはVBGRを制御します)

 

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VaaとVbの差電圧をプロットすると図 5の様になります。
(オフセット電圧Vofを-5mVから+5mVまで1mV刻みの変化させた結果です)
期待している動作は、横軸が1.2V付近に収束する(差電圧=0となる)わけですが、0.5V付近にも差電圧=0となる収束点があります。Vofが正であれば誤った収束点は発生しないのですが、負の場合に発生します。
こちらに収束してしまうとBGRが起動できない事となってしまいます。

次回は、この誤った収束を起こさないようにするための対策(スタートアップ回路)を紹介したいと思います。

<BGR(その3)>

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皆さんは上高地という場所をご存知でしょうか。
長野県(私の故郷です)の松本から北アルプスに上っていく途中にある、すごく景色が綺麗なところです。
松本から国道158号を岐阜方面に上っていきます。梓川の流れを眺めつつ、1時間くらい登ると岐阜県に抜ける安房峠との分岐点につきます。そこを上高地側に進むとトンネルに入ります。このトンネルは釜トンネルといって非常に狭くて急勾配のトンネルで、車で登るのが結構怖いです。これを抜けるとそこが上高地です。

(注意:20年位前は自家用車のまま釜トンネルを通って上高地までいけたのですが、今は環境保護のために自家用車ではいることはできません。途中の沢渡と言う所でバスに乗りかえる必要があります)

上高地に入ると立ち枯れの木が残る大正池が迎えてくれます。大正池は周りの山からの土砂で埋まってきてしまっているので、土砂をかき出す重機がはいっていますが間に合わず、年々池の大きさは小さくなってしまっているようです。

大正池を抜けると駐車場がありその近くが河童橋です。この当たりから見る穂高連峰がなんとも綺麗です。
大半の観光客はこの辺りをちょっと見て帰っていくのですが、さらに頑張って30分くらい奥まで登っていくと・・・明神池っていう池と小さい神社があります。風の無い時は池の表面が鏡のようになって、特に紅葉の季節は最高です。

上高地に行くなら閉山(11月上旬)直前がおすすめです。
紅葉もほぼ終わりなのですが、針葉樹の唐松が寒さで黄色く紅葉しています。

下の写真は閉山直前の切れるような寒さの中、朝日がゆっくりと山(焼岳)を鏡のような大正池に映し出したときの写真です。

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上高地は、私にとっては一番のパワースポットと思いながら、何年も行って無いので今年こそは新緑を見に行こうと思っています。
 


今日はBGR(Band Gap Reference)をその周辺回路も含めて紹介します。

 

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図 1にBGR回路の基準部とアンプ部を示します。
基準部は前回のBLOGで使ったものと同じで、アンプ部はVaとVbが等しくなるようにVBGRを制御します。
BGRの基準部の電位Va,Vbが約0.8VでGNDに近いので、電流源のスペースを確保しやすいPchを入力段に使うことが多いです。
 

 

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Vgp端子からGNDにむけて10uAの電流源をつけた状態で、温度を0,25,50,75℃とパラメータにして、電源VDDが起動する時の様子です。

電源が変わっても、Vbgrはほとんど動いていません。
温度が0~75℃変わってもVbgrは1.18207-1.1815=0.00057Vの変動なので・・・6.4ppm!
ちょっとよく出来すぎました(汗)

 

 

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上の波形は、電源を0.1usecで起動したときのもので、丸印の所にリンギングが見えます。
このままでは発振してしまう可能性もありますので、アンプに位相補償用のコンデンサ(図 1のC0)を入れます。

 

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C0=2pFとした結果が上の図になります。リンギングが解消されて安定して起動できていることがわかります。
BGR回路は負帰還回路なので、ループの安定度を確認しておく必要があります。
そのためにはClose LoopをOpenにして、一巡伝達特性(俗にμβって言います)を見る必要があるのですが、上のように電源起動の様子を見ることで簡易的にループが安定しているかを確認できます。

 

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上の図はAC解析の結果です。VDDを信号源にして電源が揺すられた時にVBGRがどれだけ揺すられるかを見ています。100KHzくらいまでは-70dBなので・・・1/3000に電源のゆれを小さくできていますが、周波数が高くなると徐々に電源の影響が出てきて、100MEGHzでは1/10にしか電源のゆれを圧縮できていません。

BGR出力にどのような性能を求めるのか、電源VDDがどのようなゆれ方をするのかに依りますが、場合によってはVBGR出力にコンデンサを追加するケースもあります。


これでBGR回路の紹介は終わりです、と言いたい所ですが重要な説明が抜けていました。
それは、“オフセットの影響“です。

次回は、トランジスタのオフセットが引き起こすBGR回路の問題と、その対策について紹介したいと思います。


 

<2010_新年の挨拶>

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新年明けまして、おめでとうございます。

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BLOGを始めて2年が経ちました。ここまで続けてられたのは、訪問していただいた皆様を初めとして、コメントやご意見・ご質問を頂いた方々のお陰であり、深く感謝しております。本当にありがとうございました。

 

アナログ回路の楽しさをお伝えし、一人でもアナログエンジニアが増えてもらえたらなぁ、と始めたBLOGなので、出来るだけ難しい計算式を使わず、簡単な自分の言葉で表現しようとしたのですが・・・これがなかなか難しく、気が付くと自分自身のアナログ回路に対する考え方や理解度を整理するだけに成ってしまいました。
普段なにげなく使っている計算式や法則、更にはアナログ自体の本質をまだ自分のものに出来ていないと痛感した昨年でした。

 

今年は初心に戻り、“あたりまえの事を疑問に思う心”を磨き直す決意です。
今までに経験した面白い現象や、理屈抜きに納得してしまった事、感動した事、更にはちょっとした小技などを紹介し、もっと分かり易い、楽しいBLOGにしていきたいと思いますので引き続き、叱咤・激励・ご鞭撻を宜しくお願いいたします。
 

<BGR(その2)>

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今年高校受験の息子がいます。
私が中学の頃はそんなに真剣に受験勉強をしなかったものですが、塾に通ったり過去問を解いたりして結構まじめに“受験生”をしています。ふと机の上に開いてあった某高校の過去の問題を「どれどれ、どんな問題なんだ・・・」なんて言いながら解こうとしたら・・・ちょっと固まってしまいました。
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糸の長さの最小を求めるのか。じゃあ、糸の長さをLって置いて、手前の面の長さL1は糸の角度をθ1とすると
 

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で、横の面は・・・うーん結構面倒だな(汗)


面の数だけ方程式を作ってθで偏微分するか・・・偏微分!?

正解はコラムの最後の方で。

 

 

今日は引き続きBGR(Band Gap Reference)を紹介したいと思います。 20091124_3_misaizu.png

 

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図 1

 

図 2は前回のBGRの基本部分に抵抗R1,R2を追加したものです。
VBGR電圧を変化させると、右のグラフのようにVa,Vbが動きます。前回はVa,Vbに電流源を印加しましたが、今回は簡易的に抵抗を使いました。

右のグラフのVaとVbが等しくなるようにVBGRを制御します。 

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図 2


制御には電圧制御電流源G0を使います。(電圧源で制御も出来ますが、具体的な回路にするときにPchに置き換えやすいので)
この回路をサブサーキットにして、1KΩの抵抗入れて電源V0を起動したときに様子は次の様になります。

 

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図 3

 

電源VCCが変化してもVBGRは1.2V付近で安定しているのが分かると思います。
また温度が変化してもVBGRは動いていない事もわかるかと思います。

 

次回は、電圧依存電流源を実際の回路に置き換えた場合とスタートアップ回路について紹介したいと思います。
 

 

それでは、冒頭の問題の正解です。
この問題を解くにはハサミが必要です。まずハサミでこの牛乳パック(立方体)を分解します。 

 

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こうすると、糸を一番短くするには直線にすればよくて、その長さは

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と成ります。 

 

注1) 2週目の部分(点線の部分)を付け忘れないように
注2) ルートを計算して小数点以下まで求める必要は無いようです
注3) 

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としてしまいたい気持ちを抑えるように(笑)


偏微分方程式ではなくて、ハサミを使うとは・・・負けた。
頭は柔らかくしておきたいものです。